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ダウト~あるカトリック学校で~

ダウト~あるカトリック学校で~_c0089360_20571829.jpg昨日のレディースデー、観たいと思っていた映画「ダウト~あるカトリック学校で~」を観てきました。この映画、都内ではシャンテとBunkamuraでしか上映しなくてなかなかチャンスがなくて。
観て正解!こんな傑作、久々に観たという感じ(個人的には)。心震えました!
映画にありがちのラブストーリーや、コメディや、SFXや特殊メーク・・・等々は一切ない、心理ドラマ。派手なアクションや、オシャレさも、大きな事件が起こるわけでもない、観る人によってはつまらないかもしれない。言葉のバトルが見せ場なんです。タイトル通りあるのは「ダウト(疑惑)」のみ。確証はない。それをどう判断するかは観る貴方次第!
良い俳優と良い脚本と、良い演出家が揃うとこんなに素晴らしい作品ができあがるのだと、当たり前のことながら、大感動!そう、これは舞台と同じこと。というより、この作品もともとトニー賞を受賞した作品の映画化なんです。撮りかたも舞台的なので、私のツボにぴったりとはまったといえるし、普通の映画ファンからしたら、物足りない描き方かもしれません。
とにかく、俳優陣が凄い!アカデミー賞にノミネートされたこの4人。主演女優賞:メリル・ストリープ・助演男優賞:フィリップ・シーモア・ホフマン・助演女優賞:エイミー・アダムス・助演女優賞:ヴィオラ・デイヴィス、無冠だったけれど、その演技の素晴らしさを堪能しました。主役の2人は勿論ですが、10分くらいしか出ないヴィオラ・デイヴィスが印象に残る名演技を見せてくれます。(メリル・ストリープには「マンマ・ミア」みたいな映画でなく、こういう作品にどんどんでてもらいたいです)
特にラスト15分の、メリル・ストリープとフィリップ・シーモア・ホフマンの迫真の演技、言葉のバトルは、鳥肌もの。英語のセリフが全部理解できるのであれば、映画でなく、舞台版を観たかった!劇場中緊張感がピーンと張りつめたなかでのやりとり、息をもつかず舞台を見つめる観客、想像しただけでゾクゾクします。ストレートプレイのもつ底力を垣間見た映画でした。
ストレートプレイがお好きな方には絶対に観ていただきたい作品です。



1964年、ニューヨーク・ブロンクスにあるカトリック学校セント・ニコラス・スクールの厳格な校長シスター・アロイシス(メリル・ストリープ)は、旧来の道徳観と篤い信仰心を持っている。一方、司祭を務めるフリン神父(フィリップ・シーモア・ホフマン)は、現代的な開かれた教会を目指すべきだという持論を展開していた。アロイシスは新人教師シスター・ジェイムズ(エイミー・アダムス)に、物事は疑惑の目で見なければならないと指導する。ジェイムズは、フリンが学校で唯一の黒人生徒ドナルド・ミラーに特別な関心を寄せているとアロイシスに報告する。礼拝の侍者役に選ばれ、司祭館に連れて行かれたドナルドが、酒臭い息で戻ってきたのを目撃したのだ。アロイシスはフリンを校長室に呼び、真相を追求する。フリンは、祭壇用のワインを盗み飲んだ生徒を守っただけだと反論する。ジェイムズはフリンの言葉を信じるが、アロイシスは疑惑を持ち続ける。アロイシスはドナルドの母親ミラー夫人(ヴァイオラ・デイヴィス)を学校へ呼び、事情を聞き出す。フリンは大聖堂で説教を行う。その説教の真意を尋ねるジェイムズにフリンは、ドナルドを守ろうとしているのは自分だけだと主張する。そのころミラー夫人は、息子を見守ってくれるフリンへの感謝をアロイシスに語っていた。ミラー夫人が帰ると、フリンが校長室へ入ってくる。夫人を呼んだことに激昂し、自分への根拠のない反対運動はやめるよう、アロイシスに強く迫る。しかしアロイシスは動じず、フリンに司祭の職を辞すよう要求する。

by lovelysheep | 2009-03-26 21:35 | その他