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アクロス・ザ・ユニバース

アクロス・ザ・ユニバース_c0089360_2310195.jpg先日のレディース・デーに映画「アクロス・ザ・ユニバース」を観てきました。ミュージカル「ライオンキング」の演出家ジュリー・テイモアが監督の全曲ビートルズソングを使ったミュージカル映画という予備知識だけでの鑑賞。

ちなみに私はビートルズエイジでも、ビートルズの大ファンでもありません。赤版・青版・「レット・イット・ビー」「アビーロード」他数枚のCDを持っている程度。ビートルズファンならすぐどこから来てるかわかるシーンとかもイマイチ分らない部分や最後にやっとわかった点もあったりしたけれど、楽しみました。(例えば主人公はリパプール出身のジュード、相手役はルーシー、最後のこの写真のシーンはビルの屋上でのライブとか)

設定は1960年代、舞台の大部分はNYのグリニッジ・ビレッジ(雰囲気的には少し前のロウアーイーストサイドみたいな感じ)。自由奔放に生きるヒッピーな若者の恋愛と友情、ベトナム戦争に、反戦運動にとまあよくある話なのですが、それがビートルズの曲を使うことで新たなドラマとなったんですよ。

とにかくみんな歌が上手い!(それぞれ俳優本人が歌っているそうです)わりとアカペラでスタートする曲が多く、所謂ミュージカル映画とは違います。ビートルズの曲の歌詞を通じて、心情を表現します。今までこんなにじっくりとビートルズの歌詞の意味を読んだことがなく、単純なんだけれど、深く心に迫るんです。映像の撮り方もミュージカル映画よりも、ミュージックビデオ的というか、ライブ画像。

ジュリー・テイモアの画像がきれい!私は舞台の「ライオンキング」とオペラ「魔笛」の演出しか観たことないのですが、その2作品も見た目が美しい。(余談ですが初めてNYで「ライオンキング」を観たとき、彼女の作り出した大自然のシーンの美しさに思わず感動の涙が流れたのを覚えています)。この作品でも時には絵画的、時にはミュージックビデオ的に彼女の独創的な世界を作り上げていました。

夢破れ、目的を失い・・・でも最後は「ALL YOU NEED IS LOVE!」。すっかり製作側の思うツボにはまってしまいました。

ミュージカル映画「MAMMA MIA!」と比べる人がいますが、「MAMMA MIA!」は楽しく明るい所謂ミュージカルミュージカルした映画だと思いますが(まだ映画版は観てないけど)それだけで、メッセージ性とかない。でも「アクロス・ザ・ユニーバース」はメッセージ性があり、感動がありました。
ビートルズを知らなくても、ミュージカル映画が嫌いでも、心に響く素敵な映画だと思います。

by lovelysheep | 2008-08-15 23:46 | その他